タヤリン仕込みました。

f:id:cacciatori:20180214002250j:plain

タヤリン程、洒落たパスタは無い様に思います。

日本蕎麦を頂いた時の感動に似た、凛とした佇まいと人懐っこさを感じます。

私の中の、パスタ界のスターです。


合わせるソースは、本家ピエモンテでは、
限定的で、
シンプルにセージバター、トマトとバジル、ミートソース(季節によって鴨、ウサギ、牛などに変わる)、白トリュフ、ポルチーニ、レバーのソース、ソーセージのソース位でそれら以外の味付けで頂いた記憶が無いです。

ピエモンテ人は保守的な方が多くて、定番の料理には、異常な程のリスペクトを持って、斯くあるべしを崩さず追及する精神があります。どんなに偉い人が来ても、日常に食している伝統料理が世界で一番美味しいと自信をもってサーブすることができる地域の共通観念を羨ましく感じました。

タヤリンは一つの、ピエモンテの誇りであると、少しでも感じて頂ける様に、お皿に盛りたいと思います。

ランゲ産地粉のフェットゥチーネ

f:id:cacciatori:20180202151250j:plainf:id:cacciatori:20180207170814j:plain
サンロードトマトの相棒です。
稀少ですが、真鴨のレバーとも抜群です。
暫くすると、グリーンピースのスーゴに合わせます。

ランゲの定番のソースです。

パスタの粉は勿論、ムリーノマリーノ
アルタランガ、コッサーノベルボの製粉所です。

マリーノさん、よくチェーザレまで配達に来てくださってました。

今は電力ですが、水車で粉を挽いていたころの
名残をそのままに残した様な製粉所です。
動力一つで、それぞれの役割の機械をベルトで繋いでいます。上手く雰囲気伝えれないけれど、大きなアナログのカタクリ時計の中に入ったような気がしました。背丈位ある直径の大きな石臼が印象的です。
石臼に刻みを入れれる職人が減ったと言われてましたが、
このように、日本まで、品質の高い粉が届いている様子から、きっと伝統は上手く引き継がれているのでしょう。
小麦粉と一言で片付けれない位、小麦にも製粉所にも個性が有ります。この二つが合わさってはじめて秀逸な消化に優しく身体に負担の無い粉が生まれます。

写真の奥の粉はポレンタです。こちらも別次元の旨さです。

バッツォア、セモリーノ

バッツォア、セモリーノを仕込みました。

バッツォアは、ほんのりヴィネガーを効かせた
豚足のフリット。一見地味ですが、
チェーザレヴィネガーきかせて、華やかさを持たしています。

モリーノはレモンクリームのフリットです。
今回のレモンは京都府城陽産で、イタリアの
ものと遜色ないほど香りが良くて驚きました。

f:id:cacciatori:20180201144017j:plain
写真は、共にパン粉を付けて揚げる前です。

少し小さめにフリットミストを作った賄いの写真です。

f:id:cacciatori:20180201155243j:plain

豚レバーの右隣は、アマレットという
クッキーのフリットです。マルサラで湿らせてから
揚げています。

チェーザレ修行時代は、
毎日山程仕込みました。
懐かしい!

それぞれに良く出来たので
ピエモンテに帰った気がしました。

引き続き、24日のイベントの御予約
お待ち申し上げます。

グリィーヴェ ディ ランゲ

グリーヴェ、バッツォア、フリッセ、オリオンと聞いて、ピンと来る方は、相当のピエモンテ料理通と
言えるかもしれません。
すべて、豚を素材にした古典料理です。
今回は、グリーヴェを仕込みました。
f:id:cacciatori:20180130200837j:plain
f:id:cacciatori:20180130201217j:plain
グリーヴェの元の意味は野鳥のツグミです。かつて階級の高い人に好まれていた、この野鳥の料理に似せて豚レバー、ミンチで作ったのが、貧しかったランゲ人達の間で広まりました。

家畜を余さず、美味しく食していた
古の叡知の詰まった料理の一つです。

御予約お待ち申し上げます。