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Riso e Rana.





秋晴れの続く気持ちのいい日々ですね。

豊作の秋、稲刈りの季節です。



今年日本では、春先の田植えの時期にはいつまでも気温が上がらず、成長期には不安定な天気、
加えて7月からの猛暑、ということで、なかなか大変だったみたいですね。

それでも先日早々と味見した新米は、やっぱり瑞々しくて甘く、幸せな食卓でした。







北イタリア、ピエモンテ州とロンバルディア州の境目、ヴェルチェッリ周辺のポー平野一帯は、イタリアの中でも稲作地帯として知られています。


一度、Acquerelloというお米の生産者を訪ねたことがあるのですが、お米に対する考え方が日本と随分異なることに驚きました。

Acquerello, il riso | più buono, più ricco, più sano

イタリアでは新米を楽しむ文化はほとんどないようです。



まずその調理法、
日本のように水で炊くのとは全く違った調理法で、
例えばリゾット、たっぷりのオリーブオイルでみじん切りにしたタマネギに軽く火を通し、洗わない生米を加え炒め白ワインを少し、
そして熱々のブロードを加えは混ぜ、加えは混ぜを繰り返してゆっくりと火を通していく。
ここで大切なことは、お米がどれだけブロードの旨味を吸収できるか、ということ。
水分をたくさん含んだ新米では、それ以上水分を吸収できず、美味しいリゾットを作るのは難しい、ということみたいです。
納得。
また、熟成させることによりでんぷんが水に溶け出さなくなるので、リゾットがべたべたにならないのだとか。





日本食が恋しくてよくイタリア米を炊いて食べましたが、やっぱりどうしても粉っぽくなってしまうんですよね。
粒も大きいし。
日本のお米は本当に甘くて艶々で瑞々しくて美味しい。
改めてお米の国なんだと実感しました。






初めてイタリアでリゾットを食べたのは、その当時クチーナ・クレアティーバ、
イタリア料理新時代の第一人者として話題だったアンジェロ・パラクッキのリストランテでした。
新しいスタイルの料理とは言っても、伝統をきちんと重んじてたというパラクッキ氏、
地元リグーリアのカルチョーフィを使ったシンプルなリゾットを頂いたのですが、
食べてびっくり、ザ・アルデンテ、ほとんど生なんじゃないかと思うくらい噛むとぼりぼり音がする…。
先生は、これぞ本場イタリアのアルデンテだ!と興奮していましたが、でも今思い出してもあれは衝撃の硬さでしたよ…。







チェーザレではよく賄いで茹で米を食べていました。
茹で米、riso bollito。
私はこれが大好きで大好きで、
ただお米をたっぷりのお湯で茹でただけのものなんですけど、
心持ち柔らかめに茹でたお米をざるにあげて、
それを各々好きなだけお皿に取って、
パルミジャーノチーズをたっぷりと削り、胡椒を少々、その上から上質なオリーブオイルを贅沢にまわしかけるだけのものなのですが、
これがなんとも言えず美味しいんですよね。


寒い寒い冬の日、ディナーの予約もなく、霧に閉じ込められたあのリストランテで、
心地よくはぜる暖炉の火の前で、小さなテーブルを囲んで食べた賄いです。
くつくつと煮込んだ肉の煮込み料理と一緒に、温かい思い出のひとつです。











そしてお米の産地、ヴェルチェッリのもうひとつの名物料理、カエルのフリット
Acquerelloを訪ねた帰り、近くのトラットリアで注文したそれはイメージしていた有名なペスカトーレのスペシャリテとはかけ離れた、
一匹丸ごと姿揚げのカエルが皿からはみ出んばかりに重なり合った、なんとも豪快なお料理でした。
美味しかったですけど。笑





スクーターに釣り竿のおじさん。



カエル釣り。








カッチャトーリでは、旬のポルチーニを使ったリゾット、バルベーラワインのリゾット、パルミジャーノと白トリュフのリゾットなど、
秋の恵みを楽しんで頂けると幸いです。






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