偉大なるモスカティストのひとりです。
ちょうど下の記事に登場したので。
今でも鮮明に覚えています。
いちばん最初にモスカートを飲んだ日のこと。
渡伊1年目、まだ言葉もあやふやだった頃。
長野の恩師がイタリアにみえ、一緒にピエモンテを周った時のことです。
アスティにある、Gener Neuvというリストランテに食事に伺いました。
家族経営のとても素敵なリストランテです。
その後何度かお邪魔しましたが、いつも必ず、壁や柱の上を指差しながら、
あんなに高いところまで水がきたんだ、と
その昔に起きたタナロ川の洪水について語るご主人、
コックコートと金色の髪が良く似合う、笑顔の柔らかな奥さんが迎えてくれました。
その日はランチを頂いたのですが、
コースの最後、飴で美しく飾られたジノリのお皿で供されるドルチェが運ばれ、
それだけでもう大感激なのに、
バロン型の口の大きなグラスに注がれたその黄金の液体!!!!笑
ふうわりと香るモスカートの爽やかな香りと、
グラスの中でゆらゆらと浮かび上がる細かい細かい泡、
ひとくち飲んでびっくり。
こんなに美味しいもの、いままで飲んだことがない、
うわー!幸せ!!!
と、なんだか幸福感に満ち溢れた午後のひと時でした。
本当に、なんでしょう、天使とか、そういう
人間じゃない人(?)たちのための飲み物なんじゃないか…と思ったくらい!笑
それがパオロ・サラッコのモスカートでした。
その後、チェーザレのリストランテで働き始めてから、
初めてパオロ氏にお会いしたとき、
想像よりもずっと若くて気さくな方だったので驚いたのを覚えています。
モスカートワインを作っているワイナリーは多いけれど、
サラッコのモスカートほど酸と糖分のバランスがよく、
軽ーいくせに驚くほど味わい深いモスカートを他に知りません。
もちろんcacciatoriにも常備ございます♪
アルコール度数も他のワインに比べて低いので、(5.5%)
お酒の弱い方もぜひ味見してみてください。
それでは、Buonanotte !!!
M